シルク募集馬検討会。
第6弾です。今日はサトノダイヤモンド産駒。

そう。今年どうしても出資したい種牡馬部門第1位(※筆者調べ:総アンケート数1)と噂のサトノダイヤモンドさんです。

サトノダイヤモンドといえば理想的な馬体をしている
なんて評されることがあるような馬体をしていることに加え、日本で一番いい種牡馬につけるために連れてきた海外の名牝が産み落としたという点ではまさしく"望まれてきた馬"と言ったところでしょう。
いやほんとCygamesさんは上手い表現をしますね←

はい、そんなことは置いといて。
いつものやつ行ってみます。

<時代考証>
サトノダイヤモンド産駒はこの世代が1世代目で、今年の目玉種牡馬といっても良いでしょうね。

一時は現役最強馬の名を冠した当馬の現役時代の成績ですが、新馬戦で後にきさらぎ賞と京都新聞杯で3着に入ったロイカバードに2馬身差をつけて完勝
500万下、きさらぎ賞を連勝しクラシックに堂々の1人気で出陣

迎えた皐月賞では斜行を受け、減速する不利がありディーマジェスティに僅か及ばず3着で初めての敗戦
ダービーでは落鉄するアクシデント。最後はマカヒキに8mm及ばすタイトル制覇ならず。
いずれも理由のある敗戦ではあるのですが、あまりにも運のない敗戦。

オカルトでしかないんですが当時は高額馬を何頭も落札し、ダービー2着含む惜しい敗戦が続く中で、『里見オーナーはG1取れない』だとか、『ルメールはクラシックを勝てない』(当時はG1といえばデムーロ、平場はルメールみたいな感じがありました)と言われ、菊花賞もまた何かあるのでは…
みたいな謎の空気感が漂っていたように感じます。
ディープ産駒が菊花賞や天皇賞春を勝てていなかった頃なので、その辺りも言われていたような。

前哨戦をミッキーロケットに詰められつつも勝ち切ったサトノダイヤモンド。
兎にも角にも、色々な屁理屈を並べ立てられ様々な不安が交錯する中迎えた菊花賞。

サトノダイヤモンドは全ての不安を払拭するかのように2着に2馬身半の差をつける完勝劇。
里見オーナーに初のG1タイトル、ルメールに初のクラシックタイトル、ディープインパクトに初の菊花賞タイトルをプレゼントしました。

様々な重圧から解き放たれたサトノダイヤモンドはそのまま有馬記念でキタサンブラック相手に3歳馬ながらに優勝。

凱旋門賞を目指すと発表された4歳シーズン。
阪神大賞典を完勝して臨んだ天皇賞春。
キタサンブラックの記録した世界レコードの前に屈するも、サトノダイヤモンド自身も当時のタイムを更新する快走を見せました。

秋には日本を代表する競走馬として堂々とフランスに渡るも重馬場に泣かされフォワ賞4着。凱旋門賞15着。ここで何かの歯車が狂ってしまったのか、それまで3着を外したことのないサトノダイヤモンドでしたが、5歳シーズンは金鯱賞と京都大賞典ではそれぞれ3着1着を記録するも4つのG1では全て掲示板を外す凡走。引退となりました。


結果的には晩年を汚す結果になってしまいましたが、フランスに渡るまでに残したサトノダイヤモンドの輝かしい実績は決して色褪せる事はありませんし、アルゼンチン系牝馬×ディープインパクトの最高傑作。


長くなりましたが、日本の芝に、クラシック路線に最も適した能力を持つ種牡馬であると信じているからこその超長文だということと、思い出補正だと思っていただければ…笑

はい。期待してるしノーザン産のサトノダイヤモンド産駒にめちゃくちゃ出資したいです←

ちなみに初年度産駒は種付料300万円で144頭、
2年目も同じ300万円で145頭。
2年目に種付頭数が減らなかったのは馬産地での評判の良さの為せる業でしょうね。
それくらいいい子が出ているのだと思っています。

さぁさぁ、それではよくやく本題です←
今日も今日とて見ていきましょう。

アズールムーンの2020
 父サトノダイヤモンド
 母父Malibu Moon
栗東・池添学厩舎 2400万円 2/11生まれ

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Halo 4×5のクロス持ち母6歳時の初仔です。

なんだかいきなり良さそうな子が出てきました。
母アズールムーンはシルクで3000万円募集だった持ち込み牝馬。

半姉のエスメラルディーナは海外セリでノーザンが購入して、結果関東オークスに韓国GⅢを制覇。
エスメラルディーナの出来の良さをみて買ってきたのかもしれないですね。

そんなアズールムーンは期待に応えるかのように2歳時に連勝。兵庫ジュニアグランプリで5着となって以降はパッとした成績を残せませんでしたが、Malibu Moonの父A.P.Indyから受け継いだであろう早熟性とスピード、先行力をよく現した馬だったと言えそうです。
更に母系を遡ればUnbridled。
ディープインパクトと好相性と言われる血脈ですね。

そこにサトノダイヤモンド。
初仔故のサイズ感こそ気になりますが、無事にきているなら母系由来の先行力と早熟性で2歳から楽しめる牝馬になってくれそうで。

期待値は高いように感じます。

募集価格は昨年のモーリス産駒の募集価格帯なんかを踏まえると牝馬に出たことと重ねて2400-3200万円といったところでしょうか。
初年度産駒故にちょっと私が獲得できる可能性はうすそうですが、チャンスがあれば積極的に手を出してみたい1頭ですね。

サファリミスの2020
 父サトノダイヤモンド
 母父Not For Sale
3/31生まれ

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Northern Dancer 5×5で母9歳時の5番仔で5連産目。

ディープにつけるために輸入されたであろうお母さんの登場です。
母サファリミス。
冒頭記載したアルゼンチン系繁殖牝馬で、何故だか日本の競馬場と相性の良い子共を産むことが多いサンイシドロ競馬場での2歳G1Winner。

母父Not For Sale×父ディープインパクトは現役6頭中3頭勝ち上がり。
勝ち上がった馬がダノンファンタジー、サトノフラッグ=サトノレイナス兄妹。
え、なにこれ全部重賞級。すごい。

ただ問題が1点。
残る3頭のうち、3頭がサファリミス産駒で0勝←
な ぜ な の か

初仔のガラチコは本当に勝ち味に遅く、中央時代は(0,1,3,1)で決して弱いわけではなく。
2番仔のミッキーローズも一応新馬戦は3着で。

ハーツクライに父を変えた3年目のミスターサファリも未勝利クラスで苦戦。
4年目産駒は定年確定の藤沢厩舎へ。

うん、分からん。
ジェンティルドンナの子が軒並み走らない理由くらいわからん←

このプロフィールではありますのでまぁ何か間違って人気しないなら怖いもの見たさで手を挙げてみたくもなるんですよね。
阪神の江越さんが連続で三振してたらそろそろバットに当たるんじゃね?みたいなラミレス監督もびっくりの謎確率論を提唱したくなる性分の私ですから。

とはいえお値段は多少張るでしょうね。
父ハーツクライの牡馬ミスターサファリが5000万円
父ディープの牝馬ジュエルラビシアが6000万円
この子は父がサトノダイヤモンドになった分で3500-4000万円というところでしょうか。

皆、兄弟走ってないお母さんの高額産駒は避けたほうがいいよ。うん。
一般までのこってください←

ええと、へっぽこポンコツ評価的には◯あげたいけど母の繁殖能力に疑問ありとして少し評価は落とすと思います。

私のように怖いもの見たさでチャレンジする方に限ればいいと思うんですけど…うーん。人様におすすめするのはちょっと怖いな、という印象ですね。

シーズインクルーデッドの2020
 父サトノダイヤモンド
 母父Include
栗東・武英智厩舎 2000万円 3/24生まれ

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Halo 4×5,Hail to Reason 5×5で母16歳時の13番仔で13連産目。

シルクゆかりの血統で実績豊富な名牝ですね。
母からは新潟大賞典勝ち馬のサンデーウィザード(父ネオユニヴァース)、ダービー卿CT勝ち馬のヒーズインラヴ(父ハービンジャー)、POG期間2勝でシルクのエースと目されていたドゥラモンド(父ドゥラメンテ)
と異なる父で実績を残しています。

牡馬の活躍が目立ちますが、牝馬であっても生涯3勝のオリエンタルリリー(父ダイワメジャー)など、牝馬で結果を残せないわけではなく。

今回のサトノダイヤモンド産駒のお母さんの中では実績は1枚も2枚も上手な印象ですね。

シルクゆかりの血統でもあり、先に記載したドゥラモンド、ジェシカピンク(父ディープインパクト)、インハーファイバー(父ワークフォース)、オーサムゲイル(父キンシャサノキセキ)と実に5頭がシルクでの募集。

直近の半兄ドゥラモンドが父ドゥラメンテの牡馬で5000万円ですから、牝馬に出た分で少し値段が下がって4000-4500万円といったところでしょうか。
うーん、私には少し縁が遠そうですね。

血統表はまたバラエティに富んでおり、母父Includeは零細ながらも100年以上歴史を刻むHimyer系。
Himyer系は2つの流派があるそうで、そのうちの更に厳しいドミノ直系に属するのがInclude。
Includeの父Broad Brushは種牡馬としてリーディングサイアーを獲得するほどに隆盛した父で、Includeが最も良い後継らしいんですが、活躍馬が牝馬にやってしまっているようで滅亡寸前なんだとか。
※Himyer系自体はHoly Bullが頑張ってるので続いていきそう。

日本では、Includeというよりその父Broad Brushが馴染み深く、ノボトゥルーとブロードアピールが繁殖としても活躍をしています。

母シーズインクルーデッドの繁殖成績を見ても繁殖で活力を持つのがHimyer系のいいところと言えそうなので、そういった零細牝系に日本の流行血統が絡んだ結果、どう出てくるのかは楽しみですね。

どんな父を付けても走らせてくる母であること。
活躍馬が牡馬に偏っていること。
やや高齢に差し掛かった母の13連産目であること。

それらを考慮してどう見るかがポイントだとは思います。

繁殖の質としてはここに記載した中では最も高いのでしょうし、私はとんでもなく動画を見て惹かれない限りは行かないと思いますが、この先に書くお馬さんと比べるとギャンブル性はより低くなるかなぁ。といった印象です。

ブロッサムレーンの2020
 父サトノダイヤモンド
 母父New Approach
美浦・尾関知人厩舎 2800万円 3/29生まれ

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Ahonoora 4×4,Halo 4×5,Northern Dancer 5×5のクロス持ちで母9歳時の休胎明けの5番仔。

この子は…血統素人の私には非常にコメントしづらい牡馬さんが登場しましたよ。
歴戦のシルク募集馬予想家さんたちにとってもこれは結構隠し球的な存在なんじゃないでしょうか。

牝系はnetkeibaからはよく分からなかったので
ファミリーラインの拡がりまでは確認できませんでしたが、5代母の半姉が英2000ギニー勝ち馬で種牡馬になったMystikoなどを産んでいるようです。
さらに曽祖母は英オークス3着、祖母はブランドフォードS(英GⅡ)勝ち馬。

そこに英ダービー馬のNew Approachを交配させたのが母ブロッサムレーンで字面からはひたすらタフな馬場に強い中距離タイプが出そうな印象。
唯一、Ahonooraの3×3(ブロッサムレーンの2020にとっては4×4)を持っているのがスプリント適性を高めていそうですが、これも欧州スプリンターで日本の馬場にどこまで合うのかは未知数ですね。

そんな母に交配したのがアルゼンチンのサンイシドロ高速馬場に適性を持つ母マルペンサに日本競馬の結晶ディープインパクトから生まれたサトノダイヤモンド。

若干ギャンブルチックだとは思いますが、軽やかなスピードを持つサトノダイヤモンドにタフさ自慢の欧州系牝馬の組み合わせ。

サトノダイヤモンドの持つスピードを殺す結果に出るのか、それともスピードとタフさの程よい調和が見られるのか。
これはどちらに転ぶかものすごく楽しみです。

生産牧場はクラウン日高牧場。
昨年のシルク募集でノーザン系と海外からの持ち込み以外で募集にかかった馬は以下の5頭。

<坂東牧場>
ジャズブルース(ジュピターズジャズ×オウケンブルースリ)1500万円
アーサーズウィーク(シャルルヴォワ×ビッグアーサー)1500万円
リンドラゴ(ワイオラ×ミッキーアイル)1600万円
<新冠橋本牧場>
カルトゥーシュ(バシマー×トーセンラー)2000万円
<アイオイファーム>
クレバーテースト(クレバースプリント×オルフェーヴル)2500万円 ※追加募集

オルフェーヴルと同じ300万円募集となればこの子の価格もそれくらいかなぁと。
ちなみにクレバーテーストを除く上記4頭のうち、1時募集で満口になったのがカルトゥーシュとシャルルヴォワですが、ともに抽優では残口ありの一般候補。

これはシルクでサトノダイヤモンド産駒に行きたい私にとってはチャンスの1頭では?と感じる次第で。

はい。2000万円だと人気しそうなので、2500万円で構いません。よろしくお願いします。シルクさん←

まぁそれはそれとして。
血統的には正直未知数です。
点数は非常に付けづらく、個人的にはロングヒット狙いならいいけれど、少しお勧めしづらい子。その2。
こんなイメージですね。

ミスティックリップスの2020
 父サトノダイヤモンド
 母父ジェネラス
美浦・中舘英二厩舎 1800万円 2/7生まれ

コメント
Halo 4×5で母15歳時の9番仔で6連産目。

今度はドイツ系牝馬にサトノダイヤモンド。
ドイツ牝系×ディープといえばサラキアが最初に思い浮かびますね。
まぁ切れ味が増長されやすい牝馬に出たのはいいんじゃないでしょうか?
みたいな素人考えをしたくなる血統。

母父のジェネシスは愛ダービーに英ダービーをはじめビッグレースを勝った名馬で妹がオークス勝ちという超良血。
日本ではさすがに重かったのか代表産駒は函館記念3連覇のエリモハリアーになるわけですが、これも血の成せる業なのでしょうね。

母のミスティックリップスはそんなジェネシスの代表産駒で独オークス馬。
去年も見解書いてるので後は以下に引用

この馬の母、ミスティックリップスは2007年のドイツオークス馬の名牝であり、日本に来てからの産駒はサトノオニキス、ミスティックグロウ、ハーメティキスト、チュウワノキセキと異なる種牡馬をつけながら全頭2勝以上を挙げる優秀な繁殖牝馬です。
これだけでも充分なのですが、さらに牝系を遡ると、曽祖母Majoritatに辿り着きます。そしてその産駒からはドイツ重賞4勝のムーンレディ。ムーンレディからはエイシンフラッシュが出るなど、かなり優秀な牝系であることが分かります。
出してきた産駒のタイプや母方の適性を踏まえると、東京というよりはもう少し重めの馬場が良さそうで、距離は中長距離。

うーん…た、宝塚記念…?

まぁ冗談はさておき大きなところを狙えても良さそうな血統だと思いますし、アベレージの高い繁殖牝馬でもありますから、そこまで大外れは出さないでしょうし、個人的な評価は高め。

半姉のミスティックリップスの19は父ミッキーアイルで募集価格1800万円
総応募数は775で抽優24票、実績68.8万円

新規勢の絨毯爆撃のターゲットになった印象。
父がサトノダイヤモンドに代わって流石に昨年のようなことはないと思いますから、募集価格2000-2500万円で抽優満口確定。こんなイメージかなぁ。

もし去年みたいなことがあるならもしくは…
というイメージですね。

今日はかなり長文になりましたが、後々のことを考え、無理矢理サトノダイヤモンド終わらせてみました。

サトノダイヤモンド単体の血統的な評価で言えば個人的な印象ベースで

アズールムーン>ミスティックリップス=シーズインクルーデッド>サファリミス=ブロッサムレーン

ただ、ホームラン狙うなら下位2頭も全然アリでは?みたいなイメージですかね。
私はとにかくノーザン育成のサトノダイヤモンド産駒を狙いたいので票読みしつつ、チャンスがあらば…の精神で狙っていきたいな、と思っております。

本日は以上です。
明日以降もよろしくお願いいたします!!